2014年12月1日月曜日

勉強の質と量

早くも12月1日です。
昨日私は、「一の会 東洋医学講座」で勉強させていただきました。どんな勉強も基礎があってこその応用・実践です。その大切さをいつも感じています。そして、東洋医学の深―――くて、広―――い世界に迷子にならないように必死で方向を探す感じが、大変だけど面白い。皆さんも鍼灸師になったらこの大海原を楽しんでくださいね。


さあ、話は変わりまして!そろそろ卒業試験シーズンですね。
3年生の皆さんは頑張って勉強している最中だと思いますが、たまにこんな相談があります。

●「勉強しているのに全然点数が取れないんです…。」
☆「どうやって勉強してるの?」
●「学校に残って夜8時ぐらいまで勉強してるんです!!」
☆「で?どうやって勉強してるの??」
●「教科書を見たり、先生のプリントをまとめたりしてます。」
☆「過去問を解いたりはしてないの?」
●「問題をやっても解らないから、ダメなんです…。だから教科書まとめてからやろうかなと。」
☆「もう半年もないのに、今更まとめてては時間が足りないよ。来年試験を受けるならいいけど……。」


これは、勉強をしていないな~この人。と感じてしまう典型的な会話です。


この会話の中にダメなところが2つあります。


1つ目は、時間だけ掛けても意味がないということです。
2つ目は、教科書やプリントを1からまとめるという作業です。


1日5時間椅子に座っていても、何も知識が頭に入っていないというのはただただ椅子に座っているだけです。座った時間を「どうだ!!すごいだろ!!」と自慢げに言っても「あ~そう。」になりますよね。それよりも、30分でも1時間でも「今はこれを覚える!」「この問題を理解する!」といった覚悟で勉強した方が絶対効率がいいのは明らかです。

  • ダラダラやらない!時間を決める!時間より勉強の質が大切です。



そして、最も恐ろしい勉強スタイルが、「まとめる」です。これは1年生や2年生の方ならどんどんやってください。しかし、3年生のしかも夏休み過ぎてから果敢に取り組もうとする人がいます。これは、一番効率が悪い。なぜなら、国家試験は4択です。しかも本屋さんに行けば今までの過去問が売っている。それなら、過去の出題傾向を知る上でも問題を解くのが最も効率がいいのです。

  • まとめるより、繰り返し問題を解く量が大切!



4月23日のブログで過去問の使い方は書きました。ですので、そちらを参考になさってください。


何はともあれあと3か月!
何が何でもやるっきゃない!!
今までの時間と費用を無駄にしないでください。



2014年10月21日火曜日

鍼灸師という立場

すっかり秋になりました。皆さん体調は大丈夫ですか?そして10月20日から秋の土用に入りました。11月7日の立冬前日までが土用という季節の移行期間です。身体も冬支度を始めるころなので変調をきたしやすいです。そんな時は無理せず、身体を休めてあげてくださいね。

さて、今回は人それぞれ考えは違いますが、鍼灸師の立場について思うところを書き留めてみました。

鍼灸師は分類からすると医療従事者です。医療従事者というと、医師、看護師、薬剤師…主に病院にいらっしゃる方々を一般の人は連想されるでしょう。しかし鍼灸師は基本的に病院で仕事を任されることは少ない職業です。まあ、現状では混合医療の扱いになりますので難しいようです。


「鍼灸師にできること。」
と問われて鍼灸師の先生方はどう考えますか?
鍼灸学生さん方はどう思いますか?


西洋医学の観念で身体を捉えることもできるし、東洋医学の観念で身体を捉えることもできる。病院とは違う空間で、患者さん自身が身体と向き合う環境や空間が鍼灸だと思います。だから、病院と張り合うことは全くお門違い。医師や他の先生方ができないアプローチで患者さんと向き合うことができたらそれが鍼灸師の仕事なのではないかと考えています。


鍼1本で変わる事、お灸を据えて変わる事、ただただ話を聞いて変わる事。その変化に敏感に気づくことができるか?こころが楽になれば身体が変わる、身体が楽になればこころが変わる。単純なことを疎かにしない。難しいことを言えるようになることが偉いわけじゃない。身近な存在で、話せる人。それが鍼灸師にできることかなと私は感じます。


鍼灸師という立場、仕事、今はまだ一匹狼扱いをされることが多いですが、これから先の未来には新しい体の観方や捉え方として西洋医学にはない持ち味が注目される日も近いのではないでしょうか。そのために、今勉強している学生さん。今、何のために?誰のために勉強しているのか?それは未来の鍼灸師という何とも摩訶不思議で面白い職での経験を味わうために、今頑張って勉強をしているのですよ。あと4か月!もうひと踏ん張り頑張ってください!

鍼灸って本当に摩訶不思議で楽しいですよ。



2014年9月8日月曜日

目標点数を決める。

9月8日 月曜日。今晩は中秋の名月です。今日はお月さまを見上げてみてくださいね。



さあ、今回は鍼灸国家試験の配点についてのお話です。がむしゃらに問題を解くのもいいですが、どの教科を何点取ればいいのか?をはっきりさせておく方が、より計画的に勉強ができると思います。参考までに鍼灸国家試験のざっくりとした点数配分と目標点数を載せておきます。

まず、鍼灸国家試験の点数配分。


医療概論 2点
衛生学 8点
関係法規 4点
解剖学 16点
生理学 14点
病理学 7点
臨床医学総論 10点
臨床医学各論 22点
リハビリ学 8点
東洋医学概論 14点
経絡経穴学 17点
東洋医学臨床論 18点
はり理論 10点
きゅう理論10点
計 160点満点(はり師・きゅう師同時受験の場合。どちらか一方は150点満点。)


☆合格基準は得点率が60%以上であること。


さて、皆さんは60%以上の点数をどのような戦略で獲得しますか?
まず、60%以上ということは、160点×0.6(60%)=96点なので不適切問題が仮に数問あった場合を考えると最低でも100点は取らないと合格発表まで心配なところです。


では、私が考える獲得すべき得点の配分です。
医療概論→運次第。
衛生学→ 5 / 8
関係法規→ 3 / 4
解剖学→ 12 / 16
生理学→ 11 / 14
病理学→ 4 / 7
臨床医学総論→ 8 / 10
臨床医学各論→ 16 / 22
リハビリ学→ 5 / 8
東洋医学概論→ 12 / 14
経絡経穴学→ 15 / 17
東洋医学臨床論→ 15 / 18
はり理論→ 8 / 10
きゅう理論→ 8 / 10
計122点


まず要なのが、午前に行われる解剖学と生理学です。この2つの教科を足すと約30点。この解剖・生理学で合計20点以上ないと相当苦しい戦いを強いられます。
そして、午後に行われる東洋医学系問題。東洋医学系の約50問は、はっきり言って点数を稼ぐ所です。東洋医学概論、経絡経穴などは勉強した分だけしっかり点数が取れます。今からでも全然遅くはないので、苦手な方もコツコツ勉強してください。
あと、最後のはり理論ときゅう理論は気を抜かずに解いてくださいね(^^)

試験の点数配分、皆さんなりにどの教科を何点取るか、一度考えてみてください。そうすると自分のやるべき勉強、弱い教科などが分かってくるはずです。


2014年9月1日月曜日

仲間と学ぶこと。

9月1日 月曜日です。どうも丹羽です。

だいぶお久しぶりになりました。お元気ですか?今日から新学期といった感じですね。
私は今年からやっと重い腰を上げて易経の勉強を始めました。参考書を買って約3年間本棚にキレーイにしまっていた本を今年やっと開いたわけです。なぜ3年も放置していたかって?それは一人では心挫ける膨大な量と難解さだからです。基本的には勉強は一人でするものだと思いますが、同じ学びをしている人たちが集まって一緒に勉強をすることは内容が2倍にも3倍にも膨れ上がる可能性があります。(時に内容が脱線することもあったりですが…)。一人では気づかない視点や、間違いを直してくれる仲間が勉強には大切だと思います。

鍼灸学校には様々な年代・職業・価値観を持った方々がいらっしゃいます。3年生はクラスの雰囲気の良し悪しで勉強の出来具合いに影響することもあります。どうぞ皆さんクラスメイト・違う学年のお友達などを大切にしてくださいね。そして3年生の皆さん、国家試験まであと半年です。あと半年、勉強での踏ん張りと仲間と同じ教室での学びの時間を楽しんでくださいね。




2014年7月8日火曜日

督脈-流注

 督脈の流注(順行)についての要点は、以下の通り。


  1. 体内においては「胞中」より発生する。

     「」は女子胞(子宮)ではなく膀胱と考えるのが自然であり、楊上善もそう注釈していることなどが【こちらの文献】で語られております。

     もっとも、子宮や膀胱と言っても、それらと現代人にとっての子宮や膀胱とは概念が異なりますので、督脈が胞中より起こるとされていることの意図をくもうと思えば、ここでは東洋医学における膀胱の意味付け、また、それ以上に、膀胱の主である腎の意味付けを東洋医学概論などで学ぶことが必要です。そうすれば、「胞」が膀胱であっても──むしろ、膀胱であるからこそ──督脈は女子胞にも影響を与え得ること、加えて、男性の生殖器にも影響を与え得るのが当然であることが見えてくると思います。


  2. 体表においては「会陰部」より出現する。

     外生殖器と肛門との間を意味する「会陰」は「任脈」の経穴名でもありますが、督脈・任脈ともに、胞中で発生した後は、体内を下って会陰より表出すると言われております。

     会陰から体表へ出た後は、長強から齦交へ、各経穴を結んだルートを上っていきます。


  3. に入る。

     髄膜炎やてんかん発作などでは、背筋を反らせてケイレンする(後弓反張、角弓反張)と共に意識障害を起こしたりすることもある訳ですが、こういった現象も督脈の病として認識されていたであろうことが推察されます。

     学校の教科書では「外後頭隆起直下[風府]に至り脳に入る」とありますが、風府の次の経穴名は文字通り「脳戸」です。督脉は、風府の位置を越えた後、枝分かれして、体表を行く流れは脳戸から次の経穴へと順に行き、体内を行く流れは脳戸あたりから脳へと入っていくと覚えて良いでしょう。


 『新版 経絡経穴概論(第1版4刷)』(医道の日本社)に準拠。

2014年7月7日月曜日

経絡について

生体
 ├─ 臓腑
 │  ├─ 臓
 │  └─ 腑
 └─ 経絡
    ├─ 経脈
    │  ├─ 十二正経十二経脈) → 十二経別など
    │  └─ 奇経八脈
    └─ 絡脈
       ├─ 十五絡
       └─ 孫絡(≒浮絡)

 はり師・きゅう師の養成校において、経絡に関して目にするのは、十二正経十二経脈)・奇経八脈十五絡といったところでしょうか。
 「陰陽」という東洋に伝統的な世界観で用語を分類・整理していけば、経絡は、臓腑に対応した概念となります。


  • 臓腑
     生体の中枢に位置。
     生命エネルギーとそれを支える物質の生産拠点として働く。
     
  • 経絡
     生体の中枢から末梢へと分布。
     生命エネルギーとそれを支える物質の流通網として働く。
     
    • 経脈
       網目としての経絡の縦糸
       人体の上下を縦断し、要所では内外(深浅)を貫通する。
       
      • 十二正経十二経脈
         臓腑と体表とをつなぐ経脈(十二経別・十二経筋・十二皮部を支配下に置く)。
         
      • 奇経八脈
         正経同士をつなぐ経脈。
         
    • 絡脈
       網目としての経絡の横糸
       経脈の隙間を横断し、全身をくまなく網羅する。
       
      • 十五絡
         経脈から分かれ出て、別の経脈などと大きな流れを形成していく絡脈。
         
      • 孫絡
         十五絡から分かれ出て、細く小さくなって流れを終えていく絡脈(浮絡は、皮膚表面における孫絡)。


【参考文献】神戸中医学研究会編著:基礎中医学.燎原,2010.

2014年7月1日火曜日

「ある浪人生へ。」 (7/1にわ日記)

お久しぶりです。
今日は7月1日。前回の投稿から約1か月が経ってしましました。
解剖学と生理学の解答解説が完了し、さて病理学もやろうか…でももう新しい過去問出るしなぁ~。と考えていたわけです。

今回は、私の日記を書こうかな。と思います。
今年の春からあるきっかけで、鍼灸学生の浪人生の指導をすることになりました。
彼はかれこれ紆余曲折、今年で鍼灸学生6年生です。(鍼灸専門学校は3年制です。)
普通なら3年で卒業・国試受験・鍼灸師免許が取れるのに、6年生…。
彼は鍼灸学校は卒業したのですが、国試はまだ受験していない状態。確かに、今の状態で受験しても受験料がもったいないかな~という感じです。

なので、私は最初の顔合わせの時に「本当にやる気はありますか?」
と彼に問いました。すると彼は
「やる気はあります。免許取りたいんです。」
と言いました。
今もたまに「鍼灸師になりたいの?」と意地悪に聞いてみる時があるのですが(笑)、その時も「鍼灸師にならないと意味がないじゃないですか!」と半ばイラッとした顔で私に言います。彼の鍼灸師免許を取りたい気持ちは本気です。ただ、今まで勉強のモチベーションや周りの環境、人間関係などがあまりいい状態じゃなかった。ということだと思います。いわば、人生の難を若いときに全部終わらせてやろうという感じでしょうか。彼は歳をとるにつれて楽しくなるのでしょうね(笑)。

今現在は、たまに体調不良で授業をすっぽかしますが、(身体あっての勉強ですので許します。)やればできる人です。秋までどれだけ成長するか楽しみにしています。夏までに基礎教科は完了しそうですし、苦手科目の東洋医学も頑張っています。経穴はいつの間にかスラスラ暗唱できていました。

彼を見ていて思うのは、学校では環境がmatchしなかっただけなんだろうな。ということです。やればできるけど、一人じゃやる気が続かないし、どうやってやればいいか分からない。けど、鍼灸師になりたい。

私は彼に鍼灸師になってもらいたい。紆余曲折あるからこそ人間味がある鍼灸師になってもらいたい。この1年、彼の踏ん張り時を全力でサポートしていきます。
piroshi頑張るぞ!!